【(1)平城宮跡(へいじょうきゅうせき) 大極殿(だいごくでん)】
天皇の即位や元日朝賀などの国家儀式、あるいは外国使節との接見の儀式が行われた施設。2010年の平城遷都1300年記念に合わせて復原工事が進められている。
【(2)春日大社(かすがたいしゃ) 中門(ちゅうもん)(重要文化財)】
式内社(名神大社)、二十二社の一社で、旧社格は官幣大社。
全国にある春日神社の総本社。中門は入母屋造、檜皮葺、一間一戸の楼門で、この奥に国宝の御本殿がある。
【(3)東大寺(とうだいじ) 誕生釈迦仏立像(たんじょうしゃかぶつりゅうぞう)(国宝)】
釈迦は、摩耶夫人の右脇下から生まれると直ちに七歩あゆんで天と地を指し、「天上天下唯我独尊」と唱え、九龍が香水を灌いで祝福したという。この故事にのっとり4月8日の仏生会は、本像に水をかけて仏誕を祝った。
【(4)西大寺(さいだいじ) 愛染明王坐像(あいぜんみょうおうざぞう)(重要文化財)】
宝冶元年(1247年)。愛染明王信仰はその名のとおり「恋愛?縁結び?家庭円満」などをつかさどる仏として古くから行われており、また「愛染=藍染」と解釈し、染物?織物職人の守護神としても信仰されている。
【(5)興福寺(こうふくじ) 天燈鬼像(てんとうきぞう)(国宝)】
鎌倉時代再興期の西金堂須弥壇に安置されていた像で、四天王像に踏みつけられる邪鬼を独立させ、仏前を照らす役目を与えていた。
【(6)元興寺(がんこうじ) 薬師如来立像(やくしにょらいりゅうぞう)(国宝)】
平安前期。無明の病を直す法薬を与える医薬の仏として、如来には珍しく現世利益信仰を集める。
【(7)唐招提寺(とうしょうだいじ) 千手観音菩薩立像(せんじゅかんのんぼさつりゅうぞう)(国宝)】
奈良時代(8世紀後半)。最大の特徴ともいえる腕は、大脇手42本、小脇手911本、合わせて953本の腕は本来は1,000本あったと考えられ、どのような衆生をも漏らさず救済しようとする、観音の慈悲と力の広大さを表している。
【(8)薬師寺(やくしじ) 日光菩薩立像(にっこうぼさつりゅうぞう)(国宝)】
飛鳥時代(白鳳期)または奈良時代(7?8世紀)。金堂本尊薬師如来の左(向かって右側)に立つ像で、右(向かって左)の月光菩薩とともに本尊の両脇に立ち薬師三尊像として、昭和51年に復興された金堂に祀られている。
【(9)大安寺(だいあんじ) 多聞天像(たもんてんぞう)(重要文化財)】
持国天、増長天、広目天と共に四天王の一尊に数えられる武神。日本では四天王の一尊として造像安置する場合は「多聞天」、独尊像として造像安置する場合は「毘沙門天」と呼ぶのが通例。
【(10)新薬師寺(しんやくしじ) 伐折羅大将像(ばさらたいしょうぞう)(国宝)】
十二神将(じゅうにしんしょう)の一つ。十二夜叉大将、十二神明王(じゅうに?やしゃたいしょう、しんみょうおう)ともいい、仏教の信仰?造像の対象である天部の神々で、また護法善神である。また十二の方角を守っていることから、干支(十二支)の守護神としても信仰されている。
【背景 興福寺(こうふくじ) 阿修羅像(あしゅらぞう)(国宝)】
奈良時代。古代インド語で、「asu」が「命」、「ra」が「与える」という意味で善神だったとされるが、「a」が否定の接頭語となり、「sura」が「天」を意味することから、非天、非類などと訳され全く性格の異なる神とされる。
興福寺宝物殿の解説では、「阿修羅」はインドヒンドゥーの『太陽神』もしくは『火の神』と表記している。
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